株式会社アートカノン

ペンと紙だけで手軽に始める終活

「終活」と聞くと、自分の人生が終わってしまうような悲しい気持ちになってしまう方も少なくないのではないのでしょうか。 いざ始めるにしても、「大変そうだなぁ」と後回しにしてしまうものです。

ご想像の通り、終活はとても時間がかかります。

今回は手始めに気軽に始められるものをご紹介いたします。

Contents

ステップ1 必要なのは紙とペンだけ!

①資産を書き出す

初めから堅苦しい言葉になってしまいましたが、ご心配なく。

まずはパッと思いつくものを書き出してみてください。

それぞれが複数ある方もいるかと思いますので、思い出した時に書き足していきましょう。

②連絡先を書き出す

遺された人が最も掘り出しづらいものの1つに連絡先があります。

グループがあるのであれば、代表者の連絡先だけでも大丈夫です。

かかりつけのお医者さんがいる場合には、そちらの連絡先も残しておくのが良いでしょう。

会社や個人事業を営んでいる方は必須です。

生前から葬儀会社に積み立てをしていたり、代々関わりのあるお寺や教会がある方は、遺された方がスムーズに葬儀を進められるように残しておいてください。

契約書なども併せてあればベストですが、すぐに用意するのが難しい場合は会社名と分かれば担当者名だけでも分かっているとご遺族は非常に助かります。

③負債を書き出す

遺された方が資産とともに気になるのが負債です。 生前に伝えておくのがベストですが、突然の場合に備えて今一度整理しておきます。

自動引き落としになっているものも併せて書き出してください。意外と把握しきれていないもので、カードの明細を確認して、この期に不要なものは解約してしまうといいかもしれません。

住宅ローンや自動車のローンも負債です。遺された方が突然の請求に驚かないように書き出しておいてください。

ご遺族に知られるのは恥ずかしいと思われるかもしれませんが、後々迷惑をかけないためにもメモ程度でいいので書き残しておきましょう。

④メッセージ

遺言書の一部のようなものですが、これ自体に法的拘束力はないので、まだそこまで畏まったものでもなくて大丈夫です。

「葬儀を希望しない」場合もその旨を残しておくべきです。 樹木葬や宇宙葬など、独自性に富んだ葬儀を希望する場合は、できるだけ細かく希望を書いておいてください。

ペットを飼われている方は必須項目です。

どういうものを食べるのか、どういう注意点があるのかなどです。

ペットの取扱説明書のようなものを残しておけば、ペットも安心して暮らせます。

遺言書ほど畏まらなくても大丈夫です。最低限伝えておきたいこと、伝えておかなければならないことをメモ程度で書いてみましょう。

ステップ2 実際に動いてみましょう

紙とペンだけで終活を始めたら、やる気が徐々に湧いてきているのではないでしょうか。

それではここからは、実際に動いてみます。

①資産を集める

ステップ①で作ったリストを元に、必要書類の在処を明確にします。

通帳と印鑑の場所を確認します。必ずそれぞれ別の場所に保管してください。

貸金庫を利用する場合には、契約者の死亡後には原則として相続人全員が立ち会わなければなりませんので、注意が必要です。
また、有価証券を持っている場合は証券口座の存在も明確にしておいてください。

②身辺整理

持ち物を整理します。

相続したいものは分かりやすい場所にしまっておきます。

アルバムやビデオなどは電子化すると大幅に保存スペースを省略することができます。

③遺言書の作成

作成方法

ここで大切なのが遺産分配です。法定相続人には法に従って決まった割合の財産が分配されますが、明記しておくと無駄な争いを避けることができます。

日付、氏名の自筆と押印があれば細かい書式に決まりはありません。

遺言者に必要なのは署名と押印のみです。本文はパソコンでも代筆でも問題ありません。

出来上がったら2人以上の証人と公証役場に持ち込みます。

公証役場には存在を保証してもらうだけなので、遺言書自体はご自身で保管してください。

2人以上の立ち合いのものであれば、口頭でも可能です。

実印と印鑑証明を用意し、2人以上の証人と公証役場に行きます。

遺言書の訂正・撤回

遺言書は効力が発揮されるまでに10年以上かかることもあります。遺告書の訂正・撤回は非常に簡単なので、早めに作成しておきましょう。

原則、最新の遺言書が有効になりますが、正式に訂正・撤回をしたい場合は、その旨を文面に起こせば大丈夫です。

また作成済みの遺言書を二重線と訂正印で訂正することも可能です。その場合は遺言書の末尾に訂正した旨を追記します。

やらなければならないことを全て考えるとなかなか始めづらいものですが、いつかは必ずやらなければならないものです。
早いうちからコツコツと手をつけておけば、意外と簡単に終わらせることができます。
さあ、この瞬間から「終活」を始めてみましょう!

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